(129)生命の継続

聖婚式は小さなサクラメントです。どうしてか、思い出してください(107)。それは救いのためにすべての人に必要なものではありません。ウィルソン神父には妻はいませんでした。彼は天国に望みを置いていましたから。しかし、だからと言ってこれが重要なサクラメントではない、と言っているわけではないのです。式文を読んでみてください。結婚は創造の初めに神様によって制定されたものです。人間がまだ罪を犯す前です(創世記1章27〜28節)。それは、クリスチャンに神様と教会の間の関係を気づかせます。そして、イエス様は結婚式で最初の奇跡を行い、お祝いされました(ヨハネ2章1〜11節)。聖パウロが言うように、大いなる厳粛さとあふれる知識によってだけ、結婚生活は始められることを教えています。

幸せな結婚は、地上において、もっとも美しいもののひとつです。ウィルソン神父の両親は結婚して40年以上お互いに愛し合っていました。そして、死んでからもそれは続いている、と神父さんは信じています。おそらくあなたの両親にもこの幸せがあるでしょう。しかし、不幸な結婚によって起こる、大きな悲劇や悪があるのではないか、と神父さんは心配します。

ですから、祈祷書を何度も読んでください。そして、結婚が何のためにあるのか、知ってください。

英語の結婚“Marriage”という言葉は、ラテン語“Matrimony”から来ているのですが、これは母“Mater”と同じ語源だそうです。礼拝式文で明らかに説明されているように、このサクラメントは、神様が、『人間の生命が引き継がれていくこと』を意図して作られたものです。第一の目的は子供の誕生です。そのことを忘れないようにしてください。私の友人夫婦の中に、子供を持つことができるのに何かの理由で遅くまで望まない人がいます。しかし、幸福な祝福された者は世の母たちです(歳言31章27〜28節)。そんな人たちをあなたも公園でよく見るでしょう。どこにでもいます。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

楽しい問答会