(22)私は家

三人の人が一軒の家を見ています。ひとりの人が『これは私の家だ。なぜなら、私がこれを造ったんだからね。』と言いました。二人目の人が『うん、そうだね。しかし、私の家でもあるんだ。なぜなら、私がそれを買ったんだからね。』と言いました。すると三人目の人が『たがね、私の家でもあるんだよ。なぜなら、私がそこに住んでいるんだからね。』と言いました。

神様が最初にユダヤ人(つまりイスラエルの子孫たち一神様の“選民”たち)に、教えられたのは、『神様は唯一の方である。』ということでした(申命記6章4節)。このことは、彼らにとって簡単に信じられることではありませんでした。なぜなら、まわりの全ての国々は多くの違った神々を信じていたからです。ですから、実際彼らはこの第一のことを学ぶために何百年もかかりました。それが、旧約という聖書の第一部分の終わりまでに書かれていることです。

そして、彼らが本当にそれを信じた時、神様は人々にもっとご自身のことを教えられました。神様の御子、私たちの主イエス・キリストです。彼は買い戻すためにこの世に来られました。彼は神様から遣わされて来ました。そして彼自身神様だったのです(ヨハネ10章30節)。そして天国へ帰る前に、全てのクリスチャンに彼らの霊魂の中に住む聖霊である神様を送ることを約束しました。ですから、新約によって、人々は神様は唯一だけど三つの人格があること、― 父と子と聖霊 ―を学びました(マタイ3章16〜17節、父は天から語り、子は洗礼者聖ヨハネから川で洗礼を受け、聖霊はハトのかたちでその上に降りました)。

これを『聖三位一体の神秘』と言います。(『神秘』という言葉のギリシャ語の意味は『何か我々には理解できないこと』ということ、『三位一体』とは、ラテン語の『一つの中の三つ』という意味です)。あなたは、私が(16)で教えたことを覚えていますか。私たちはキリスト教のすべての信仰箇条を信じなければなりませんが、それらをすべて理解することは要求されていません。これは、その中の一つです。神様は一人ですが、三つの人格を持っておられます。

あなたは家のようなものです。父なる神様に属して、彼によって造られました。子なる神様が買い戻しました。そして聖霊なる神様がその中に住んでおられます。神様は常にあなたの周りにおられます。それは、全ての角が等しい正三角形のようなものでしょう。

この絵は、『私と聖三位一体』の絵です。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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